法律のスペシャリストともいえる弁護士になるには、法律のすべてが頭に入ってしまうほど法律の勉強をする必要があります。弁護士になるには、4年制の大学を卒業した後、大学で法律を学んだものに関しては2年、法律を学んでいないものに関しては3年間法科大学院でさらに法律について学んだ者、または通常の中学、高校、大学を卒業した後、法科大学院終了程度の資格が得られる予備試験を受けて合格したものに対し、法律関連の国家試験である司法試験の受験資格が与えられます。
司法試験では法律に関する知識などを細かく問われます。非常に難易度の高い資格であり、合格率もかなり低めです。こういった司法試験を合格すると、司法研修所という施設で1年間司法に関しての復習が行われます。この司法修習という研修が修了した後にもう一度法律に関しての試験が行われます。そして、修了試験に合格したものが晴れて弁護士や裁判官、検察官になれる資格を得ることができるのです。その後、弁護士となるために弁護士会に登録し、司法研修生として1年間働いて初めて弁護士となることができます。
弁護士というのは、非常に責任の重い仕事です。裁判などで法で人を裁くとき、間違った解釈で裁いてしまうと裁かれた人の人生はめちゃくちゃにされてしまいます。また、弁護士は借金や人間関係のトラブルなどで困っている人たちを法の力で救う仕事をしています。そのため、人がやりたがらないような複雑な交渉なども引き受けなくてはいけません。また、困っている人に接する際に、しかめっ面で相談を受けていたのでは、困っている人は相談する気にもならないでしょう。弁護士に必要な要素は、法律についての正しい理解と強い正義感、そして困っている人の話を共感しながら聞くことができる心が大切なのです。