時代のニーズに左右されない専門性業界の話

これまで取り組んできた仕事が専門性の高いものであれば、将来的に安定して働けるという安心感があります。専門性を高めるためには、知識も経験も必要なので、その業界のスペシャリストとして会社からも認められるため、安定して雇用が守られやすいといえるでしょう。ただし、この考えにも落とし穴はあります。

専門性の高さゆえに、その職務に対する社会のニーズが一気に低下すれば、今までのキャリアに対する価値は一変してしまいます。その後の転職にも深刻な影響を与えかねません。しかし、極ほんの一部の業界については、そのリスクも少ないと思われます。たとえば、人材不足が叫ばれている医療業界や介護業界はその代表です。高齢化社会が進む日本では、医療や介護サービスのニーズは右肩上がりです。この現象は短期間で変化するものではないため、医療や介護に関する専門性を極めておけば、活躍の場失われるというリスクはないのではないでしょうか。

また、日々技術の進化を遂げるIT分野も然りです。技術の進歩により、IT分野は仕事を機会に奪われるという声も聞かれますが、システムを構築しているのはあくまで業界の技術者たちです。新しい技術は新しいニーズを生み出すため、専門的なスキルに磨きをかければ、活躍の場を失うことはないでしょう。業界によって偏りはあるかもしれませんが、私はこれらの特定の分野においては、専門性は時代を問わずに強みになると考えています。